徒 然 に
管理人のつぶやき
<2012年４月>
・25日
やっと春らしく気温が上がってきた。
このところ、関東の日照時間が極端に少ないそうだ。そのせいか、近所のスーパーの地元農家の出店コーナーの野菜がとても少ない。毎週木曜日に入荷するのだが、いつもあるのはニンジンぐらいである。
先日、菜の花を買ったが、地元なのでアクがほとんどなくてとてもおいしかった。だが、出品していたのはわずかだった。
昨年から目につくようになったのは、外国産の野菜。さらには鶏肉もチリ産が出てきた。日本は技術大国と言われるけれど、自分の国でそれがあまり生かされて いないのではないかと思ってしまう。ピント外れかもしれないが。
ひどい交通事故が立て続けに起きている。一昨日は無免許で居眠り運転の18歳の少年が登校時の小学生の列につっこみ、死傷者を出している。
これで驚くのは、複数の死者を出していても刑はあきれるほど軽いものしかないということ。
この少年は無免許事故は何度も起こし、今は観察処分の期間中。今回は友人たちと一晩中ドライブをした挙句の居眠り運転で大事故を起こしている。
どこかのＴＶが父親を取材していたけれど、親の躾がまずなっていないのだろう。未成年といっても小学生じゃあるまいし、こんな人間をあれこれ法的にかばうなんておかしい。
日本の法律は大昔の社会状況にあったものをそのまま適用しているものが多過ぎやしないだろうか。そして、交通事故に関しては新しい法律なのにこんなに軽い刑しか設けていないとは、法律家のセンスを疑ってしまう。
今度の少年や、癲癇の持病があるのに運転を続けていて大事故を起こした人たちは、軽い刑に服してまた世の中に出てくる。そのときはまだ中年にもなっておらず、自分の起こしたことがどれほどひどいことかなんてこれっぽっちも分からずに出てくるのだろう。それまでにも何度も違反を繰り返しているのだから、たった数年の刑では反省すらしやしないだろう。
悔い改めるには、相当の時間が必要である。また、人間はそうそう簡単に変われない。
そして、道路行政の貧困さは全国に及ぶ。
私の住む町もご同様で、人が歩く部分の何と狭いことか。そこを自転車に乗った若者が平気でスピードを出して行くし、中年のおばさんもおじさんも、老人も似たようなもの。危なくて歩けやしない。
自動車がこれだけ普及しているのに、それが凶器になる事実はよく分かっているのに、道路に関してはまったくいい加減である。
自転車は震災以来増えて、規則など無視の輩ばかり。本当にあぶないことだ。
・17日
先日、朝から冷たい雨がふりしきる中を都心へ出た。２カ月ぶりのアジア留学生（学生だけではなく、社会人も含む）との懇談会に出るためだ。
昨年の大震災と原発事故以来、留学生の出席者数は激変している。震災前は、広い部屋なのに会話の声が充満し、話すのに大声が必要なほどだった。
しかし、少ない人数になっても話し出せば興味深いことが次々に現れておもしろい。
私がこの会にボランティアとして出るようになったのは、主催側の女性グループに大学時代の友人がいて、彼女に誘われたのがきっかけだった。
先日は中国人の男性二人と話をした。一人はIT関連の会社のプログラマー。もう一人は大学院２年生で、就職活動に入ったところ。
午後３時も過ぎたころ、中国人カップルと、香港出身の男性がやってきた。
私の隣に座った男性を一目見るなりびっくり。若いころの知人にそっくりなのだ。アジア人だから、似ている人がいて不思議はないが、あまりにも似ているので本当に驚いた。
よく見ると、赤の他人だから顔の造作などかなり違う。でもブルーが似合うこと、細い黒縁の眼鏡、細身な躰はそっくりである。
何だか若い自分に戻ったみたいで不思議な気分だった。
その男性は日本在住６年。流暢な日本語を話し、日本の社会になじんでいるので、とても話しやすい。おまけに花粉症まであって、それも日本になじんだ証拠かもしれない。
日本語を学びに来た学生だと、まだ若いから世事にうといし、語彙も限られているので会話はかなりしんどい。頻繁に単語をノートに書いて見せたり、英語の単語に言い換えたり、と工夫が必要である。
この若い二人は新婚だった。あとでわかったのだが、この会で知り合って結婚したそうだ。
おや、まあ、と驚いたが、さらにびっくりしたのは男性は中国本土出身で、妻は台湾人だという。特別珍しいわけでもないのだろうが、以前ではあまり考えられない組み合わせだろうと思った。
私が「以前」といえば、その昔、まだ高校生のころのこと。
当時、父が大学の教務委員だったので、台湾の留学生を家に招いたり、留学生が我が家に来ることがあった。耳に入る話は珍しかったので、今でもよく覚えている。
おかげで、この懇談会で当時の話を持ち出すと、とたんに聞く姿勢が変わる。自分たちの祖父母の時代の話だということもあるが、それよりも私が大雑把な台湾の知識ではなく、もっと身近なことを知っているのが嬉しいのかもしれない。
中国本土の場合は、友人が日本語学校で教えていたのでホームパーティに私も招いてくれたり、友人が中国人と結婚したから、1980年代から90年代初めのころのことを覚えていて、話題に出せる。
どちらも古い話ではあるが、知っているということは実に便利である。そして、今回は社会人が殆どだったせいもあって、話はおおいに弾んだ。
さて、懇談会は終わったが、まだ話し足りないらしく若い人たちはマクドナルドへ行くという。二人のボランティアも同行するそうで、私も誘われた。
マクドナルドに入るのは何年ぶりだろうか。１０年は経っている。まだ３か月ごとに検査を受けている頃だった。早朝に診察券を受付けに出した後、受付が始まるまで２時間あまりを病院近くのマクドナルドに入ったことがあった。
店内の様子が一変している。壁のイラストやテーブルや椅子も変わったし、１人の席が多くなっている。何よりもセンスがよくなっていた。
嬉しかったのはカフェラテもあることだった。でも、ハンバーガーは遠慮した。いろいろなものがあったが、どれも空腹の中に入れたら脂が強くてお腹をこわしそうだった。
若い人の会話は本当に楽しい。毎日独りだから、なおさら新鮮。ことに新婚の二人がいい。礼儀をわきまえている範囲で奥さんは夫に甘えてみせたりするのが何ともほほえましかった。
そして、中国語の会話を聞いているとメディアを通しているのと違って、流れるような音の響きが、耳に心地よかった。これはいい発見だな、と帰りの電車の中で思ったものである。
帰宅したのはもう９時に近かった。現役の頃に戻ったみたいな気分だった。
・13日
花粉の量が増えるとともに、だるくなってきた。動いていると忘れられるのだが、椅子に座るとぐにゃりととろけそうになる。
そんな毎日だったが、昨日は京都で悲惨な交通事故が起こった。
混雑した大通りを自動車が信号無視で走りぬけて、電信柱にぶつかって止まったということを聞いたとき、老人が運転していてアクセルとブレーキを間違えたのかなと思った。でも、それにしても暴走した距離が長いみたいだったので、癲癇の人が運転中に発作を起こしたのではないかと考えた。
運転していた若い男性は死亡したそうだが、やはり癲癇の人だった。
本人は自分の症状を深く考えていないようで、昼間に発作は出ないから大丈夫だと家族に話し、会社には病気のことは話していないとのこと。
病気のことを話せば仕事に就けないとか、差別を受けるとまず考えるのだろう。
しかし、この病気は薬をきちんと服用すればコントロールは可能なのではなかっただろうか。昔、そう聞いたことがある。
この病気はそんなに珍しいことではない。また、認知症とされていた老人が実は軽い癲癇の発作で、その間の記憶が飛んでいることもあるらしい。
若い時には出なくても中高年になって症状が出る人がいるということは先日テレビで言っていた。
今度の事故は本当にひどいことになっている。赤信号無視で猛スピードで横断歩道に突っ込んだのだから。
亡くなられて方々の遺族は怒りのやり場がないだろう。
自分の病気を認めたくない気持ちは分からないではないが、意識が途絶える瞬間がたとえ短くても、それが車の運転中だったら重大な事故につながるだろうぐらいは想像できるはず。
なのにガンとして認めないのは、本当に困る。
同じように困ったこと。今朝、北朝鮮が人工衛星と称するミサイルを発射。１分ほどで空中分解したそうだ。日本に影響はないとのこと。
だが、沖縄県ではＪアラートが作動しなかったそうだ。いったいどういうことなのか、首をかしげる。
調べたら、電源が入れてなかったものもあるとか。こうなるとバカ丸出しである。世界の笑いものになる。
非常時のときの対応に関していえば、日本は世界で一番トロいのではないだろうか。福島原発事故だってあれはヒューマンエラーが原因。しかも、専門家も政治家もそろって安全神話にしがみついて、非常時の冷却装置があるのに、それが動かないようにできる法案を通していたという。2001年のころのことだとか。
家に防犯装置をつけたのに、すぐにベルが鳴ってうるさいから電源を切っておいたら、泥棒に入られたということと同じレベルのことである。
こうなると、日本は技術大国だが、その使い方は最低レベル。猫に小判、豚に真珠だろうか。
情報の扱いについても最低レベルの意識である。昔から日本、特に東京はスパイ天国だと言われている。
鳩ポッポが首相のとき、閣議で決まったことがすぐに外へ流れるので、アメリカが苦情を言ってきたという。あの能天気なお人の政府じゃ、おままごと。先日もイランにのこのこ出かけていって、自分だけ悦に入っている。
こんな人を国のトップに据えなきゃならない国は、本当に不幸。
そして、67年前の敗戦が日本をこういうアホな国に変えて行ったのだと思うと背筋が寒くなる。
団塊の世代の老後はますます悲惨なものになりそう。
・２日
台風なみの嵐がやってくるという。ここは関東だから夕方から風雨が強くなるとの予報。でもすでにガラス戸越しに風邪の音がしている。
春の嵐にしては強すぎる。地球環境の変化は飛んでもなくひどくなっていると再認識させられる。
なのに開発途上国は国力増強に金儲けに邁進している。国土が広い国は、地震だろうが事故だろうがそんなの構っていやしない。土地はイヤというほどあるから、住めなくなれば捨てればいいと思っているらしい。
日本は狭い国。それでも戦後からバブルの頃までせっせと土も空気も汚して金の亡者になっていた。今は役人のいいなりな政治家が、せっせと税金を国民から絞ろうとしている。
年金はどんどん下げられ、将来の年金受給開始は７５歳にしようなんて馬鹿な案まで口にする。
周囲を見渡せば、私と同世代でも働けなくなっている。躰が言うことを聞かない人もいるが、雇ってくれないからどうしようもない。また、頭も古びて使いがっても悪いから、働くといっても大したことはできない。
その上、若い人の雇用が落ち込んでひどいのに、どうやって年寄りが働き口にありつけるというのだろう。
日本の政治家というのは、自民党も民主党もロクなのがいないとつくづく思う。
そういうのを選ぶ方も悪い。つまり、日本人は戦後の金儲けで、どんどん倫理観だの広い視野だの、諸々のものを捨てたり、得るチャンスも見逃したということだろうか。
ひとつ救いに思えるのは、若い人、ことに東北の若い人が復興を目指して姿勢を正していることだろうか。
昨日、久しぶりに都心へ買い物に出た。
月曜日なのに、やたら人が多い。電車の中には子どもやら学生が目だつ。
それもそのはず、まだ春休みなのだ。
でも、東急ハンズは休日の混雑ではなかったのは助かった。
あれこれ買ったあと、ふと花粉対策のコーナーに足を止めると、メガネが並んでいる。昨年はどれもいまいちで買わなかったが、今年は軽くて幅広く目の周囲を覆うものが出ていた。
マラソンの選手がかけるようなものだ。ＵＶカット99.9％とあるから、サングラスの代わりにもなりそう。
度が入っていないので、電車の中で本を読むには便利だろう。近眼だから細かい文字を見るときは裸眼がいいのだが、歩くときはメガネはかけていたい。でもいちいち外すのは面倒。それなら花粉対策用の度なしのメガネはかえってよさそうである。
それにしても、若いカップルが食器をあれこれ選んでいる姿がもの珍しい。私たちが若いころとは雰囲気がちがう。新婚でも婚約者同士でもなさそう。きっと同棲とかそれに近い仲なのだろうな。
うらやましいという感覚はない。独りが一番という実感が大きいからだ。
もっとも、若かったら違った感想になるだろう。